現代アメリカ・フルート作品集　ウィルソン, ウィンセンス, ロビソン(fl) 他 （外NEW WORLD）

曲目・演奏者

●[1] ジョゼフ・シュワントナ− (1943- )：｢影の遊び」幻想曲 (fl, Orc) (1990) (14'19)
[2]　同 ：｢ブラック アネモネ」(1980) (4'39)
[3] ポール・シェーンフィールド (1947- )：クレズマー・ロンド (fl, 男声, Orc) (1989) (20'48)
[4]　同 ：｢ウファラツタ (広めるだろう)」 (2'02)
[5]　同 ：｢アッハット シャルティ (主に求めたひとつのこと)」 (3'22)
[6] ロバート・ビーザー (1954- )：｢鐘の歌」(fl, Orc) (1987) (13'54)
[7]　同 ：｢水の中で自分自身を賞賛する老人」(1986) (4'05)

■[1,2]ランサム・ウィルソン，[3-5]キャロル・ウィンセンツ，[6,7]ポーラ・ロビソン(fl)　[1,3,6]アラスデア・ニ−ル指揮 ニュー ヨーク室内o員　[2]ブライアン・ゼンガー，[4,5]ポール・シェーンフィールド，[7]ロバート・ビーザー(p)　[3]ダグラス・ウェブスター(Br)

ディスク・データ

CD// 海外盤 {DDD} NEW WORLD RECORDS＊80403-2
　発売：91年／録音：1990, 91年／収録時間：63分
△歌詞・英訳掲載　△ディスク＝Made in USA

コンディション

◇ディスク：A-〜B+/ 小スリキズ少しあり(強め含む＊動作確認済)
◇ブックレット：A-/ 小シワ少しあり 白地部分に変色あり(軽め)
◇プラケース：A-〜B+　◇バック・インレイ白地部分に軽い変色あり

録音データ・その他

☆1990. 11, 12 BMGスタジオC，1991, 1 LRPスタジオにおける録音。(P, E) ミカイル・リバーマン。
−1986年 アメリカの3人の作曲家が、アメリカの3人のフルーティストのためにフルートと管弦楽のための新作を作曲し、演奏するという国家的なプロジェクトで出会いました。当アルバムはその成果のひとつ。ピアノ伴奏の小品と組み合わされています。−いずれも現代音楽ファンでなくとも楽しめる作品ですが、特に[3]は鮮烈な作品。東欧系ユダヤ (イディッシュ)、アシュケナジムの民謡をルーツに持つ音楽をふんだんに取り入れており、軽音楽のバンドによるにぎやかな開始には驚かされることでしょう。滑稽でありながら哀愁を含んでいます。尺八を思わせる不気味なフルート独奏部分、ジプシー音楽のフリスカを思わせる盛り上がり部分を経て、｢ミレーレ」というイディッシュのメランコリックな歌となります。なんとはなしに戦前のアメリカ、都市部の裏通りの雑然として猥雑な雰囲気が思い浮かぶのは私だけでしょうか。歌の部分はラジオから聞こえてくる故郷の歌のようです。[4,5]もユダヤの歌。旧約聖書を題材としていると思われます。