ヘルツォーゲンベルク:交響曲「オデュッセウス」,vn協奏曲 ベールマン=DRPSK,ヴァーレン(vn) (外cpo)未開封
曲目・演奏者
●ヘルツォーゲンベルク:
[1] ヴァイオリン協奏曲イ長調 WoO.4
[2]「オデュッセウス」(大管弦楽のための交響曲) Op.16
■フランク・ベールマン指揮 ドイツ放送po (ザールブリュッケン・カイザーズラウテン)
[1]ウルフ・ヴァーレン(vn)
ディスク・データ
CD// 海外盤 {DDD} cpo*777 280-2
発売:10年/録音:2007年/収録時間:80分
△バック・インレイに Made in Germany と記載
コンディション
◆未開封品
録音データ・その他
☆2007. 1 ザールランド放送グローサー ゼンデザールにおける録音。(RS) マルクス・ブレンドル、(E) 。ラルフ・シュネルバッハ。
−ハインリヒ・フォン ヘルツォーゲンベルクはオーストリアの作曲家 (1843- 1900)。グラーツ生まれのフランス貴族の末裔。ウィーンで法学と音楽を学びました。当初はワーグナーに耽溺したもののバッハ研究を通じて古典派音楽に強い愛着を示すようになり、ブラームスの熱心な崇拝者となりました。1874年 ライプツィヒ・バッハ協会の創設に携わり、そこで後進を育成。1885年からベルリン高等音楽院の作曲科教授に就任しました。−3つの交響曲、多くの室内楽曲、合唱曲、ピアノ曲、歌曲などを遺しましたが、現代では演奏・録音機会が少ないのが実情。そんな中 ドイツのcpoレーベルはヘルツォーゲンベルクの多くの作品を録音しています。全作品のCD化を目指しているのかもしれません。
−ヘルツォーゲンベルクは1880年代に交響曲第1番、第2番を書いていますが、[2]「オデュッセウス」は1872年の作曲で、30歳になる前、まだブラームスと親交を持つ前の作品です。I. 放浪者,II. ペネロペ,III. キルケの庭園,IV: 求婚者の宴会 という表題を持つ4楽章からなる規模の大きな交響曲 (計47'42)。ホメロスの叙事詩に描かれた、トロイア戦争に参加して縦横に活躍し、木馬の詭計を用いてギリシア軍を勝利に導いたギリシア伝説の英雄 オデュッセウス (英語名 ユリシーズ) の物語を題材としているのでしょう。ワーグナーからの影響を思わせずにはいられない極めてロマンティックな曲想で、第1楽章冒頭 乙女たちが黄金を守る川底の様子から、その後 ジークフリートの葬送ならぬ通夜かなどと思わせる長大な第1楽章 (約19分)。大管弦楽の使いかたも堂に入っていて、いかにも物語的なこの楽章が面白い。終楽章に弱さがあるのは残念ながら充分な魅力作です。
−ヴァイオリン協奏曲はこの1曲のみ。急-緩-急の3楽章 (計32'12)。1889年作曲で、ブラームスとの交流を持つようになってからの作品。ワーグナーのような気宇壮大な作品を書きたいという気持ちは吹き飛び、交響曲に聞かれるロマン的な脹らみではなく、古典的な明快さが聞かれるようになります。まさしく “小ブラームス” という感じの作品で、第2楽章 (と第4楽章終盤) の弦のピッツィカートはブラームスの交響曲第1番終楽章の導入部を思い起こさせます。
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