コルンゴルト:2つの世界の狭間に,交響的セレナード 他 マウチェリー=RSB, DSOB 他 (DECCA)
曲目・演奏者
●コルンゴルト:
[1] (マウチェリー編)「2つの世界の狭間に」(神の裁きの日) (1944)
[2] 交響的セレナード (弦楽のための) Op.39 (1948)
[3] 主題と変奏 Op.42 (1953)
■ジョン・マウチェリー指揮 [1]ベルリン放送so [2,3]ベルリン・ドイツso [1]アレクサーンダー・フライ(p)
ディスク・データ
CD// 海外盤 {DDD} DECCA*444 170-2
発売:95年/録音:[2,3]1994, [1]95年/収録時間:76分
△退廃音楽シリーズ △ディスク中心部の刻印=MADE IN GERMANY BY PMDC
コンディション
◇ディスク:B+/ スリキズ部分的にあり(小さな強め含む*動作確認済)
◇ブックレット:B+/ シワ部分的にあり(小さな強め含む)
◇プラケース:B+
録音データ・その他
☆[1]1995. 4 放送会館,[2,3]1994. 4 イェス・キリスト教会 (以上ベルリン) における録音。(P) モートン・ワインディング、(E) スタンリー・グッドール,アンドルー・グローヴズ。
−[1]は1944年 エドワード・A. ブラッド監督による「2つの世界の狭間に」という映画のために書いた音楽。マウチェリーがサウンドトラック用のスコアをもとに再構成したもの。14曲からなります。あらすじは「主人公のオーストリア出身のピアニストとその妻はアメリカの船に乗船しようとしたが乗船を拒否され、自殺するが、気が付くと爆撃で殺された人々と一緒に船に乗っている。まもなくそこに天の審判者が現れ…」というようなものとのこと。まるでコルンゴルトの面影も感じるようなストーリー。
−[2]は終戦後 アメリカでの映画音楽生活を終わらせ、ウィーン帰還と芸術音楽への完全な復帰を決意した頃に作曲したもの。フルトヴェングラー&ウィーン・フィルで初演されましたが オケの練習不足のため失敗に終わったとのことです。ちなみにその他の公演も散々な結果に終わり、失意のうちにアメリカに戻りましたが、数年後に亡くなりました。−4楽章からなり 10'28+ 4'13+ 13'57+ 7'22 という比較的規模の大きな作品。第1楽章冒頭に現れる主題のなんと優雅な美しさ。第2楽章: 間奏曲はピッツィカートによるスケルツォ。第3楽章: レントは弔いを想起させる楽章。感動的で この曲の白眉でしょう。全体的に美しく親しみやすいメロディ、明るく洒落た雰囲気、そこにモダンな和声を駆使して新味を出した作品。ウィーンに、ウィーン・フィルに余裕があったなら、コルンゴルト帰還を華々しく飾る渾身の一作であったという気がします。
−船上のコルンゴルト一家のジャケットデザインは、戦争に翻弄され、“2つの世界” を行き来したコルンゴルトの思いを喚起し、また[1]の映画の内容をも暗示しているようで秀逸という気がします。
−ハリウッド・ボウル管の指揮者というイメージが強いマウチェリー。ブロードウェイでも活躍しましたが、本来はスコティッシュ・オペラやピッツバーグ・オペラの音楽監督をつとめた、れっきとしたクラシックの指揮者。ナチスの第三帝国によって禁止された音楽、とりわけハリウッドの亡命作曲家の音楽にも一家言持っており、コルンゴルトのオペラ「ヘリアーネの奇蹟」、ヴァイオリン協奏曲 (ジュイエ(vn)) も録音しています。
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