ビゼー：真珠採り 全曲，イワン4世 抜粋　デルヴォー他＝； ミショー(S) 他 （CMS769704・2CD）

曲目・演奏者

●ビゼー：
[1]「真珠採り」全曲
[2]「イワン4世」抜粋 (10曲)

■[1]ジャニーヌ・ミショー(S：レイラ)　ニコライ・ゲッダ(T：ナディール)　エルネスト・ブランク(Br：ズルカ)　ジャック・マルス(Bs：ヌーラバット)
　ピエール・デルヴォー指揮 パリ・オペラ・コミック国立劇場o　同cho
[2] J. ミショー(S：マリー)　アンリ・ルゲ(T：イゴール)　ミシェル・ルー(Br：イワン雷帝)　ピエール・サヴィニョール(Br：テムルーク)　ロイ・ノゲラ(Br：ヨロフ)　ミシェル・セネシャル(T：若いブルガリア人)
　ジョルジュ・ツィピーヌ指揮 フランス放送国立o　同cho

ディスク・データ

CD// 海外盤 {STE, MONO/ ADD} EMI＊CMS 7 69704 2 (2枚組)
　発売：88年／録音：[1]1960, [2]57年／収録時間：75+75分
△[1]のみ仏語詞掲載
△ディスク中心部に SONOPRESS の刻印あり / バック・インレイに Made in W. Germany と記載

コンディション

◇ディスク：1)A-〜B+/ スリキズ少しあり(小さめ)，2)B+/ スリキズ部分的にあり(小さめ・強め含む＊動作確認済)
◇ブックレット：B+/ シワ部分的にあり(表紙角に強め) 白地部分に軽い変色あり
◇プラケース：B+　◇バック・インレイ白地部分に軽い変色あり

録音データ・その他

☆[1]1960. 10, 12 サル ワグラム，[2]1957. 5 サル ドゥ ラ ミュテュアリテ (以上パリ) における録音。(P) ルネ・シャルラン、(E) ヴァルタ−・ルールマン。
−「真珠採り」はそれほど演奏機会がないながら魅力的なオペラ。未開時代のセイロン島を舞台とし、エギソティックなメロディを取り入れています。第1幕 ナディールのアリア「耳に残るは君の歌声」は ひと昔前流行したアルフレッド・ハウゼ楽団の「真珠採りのタンゴ」の原曲として有名ですが、同じ第1幕 ナディールとズルカの二重唱「神殿の奥深く」はそれ以上の名曲と言っていいのではないでしょうか。
−「イワン4世」は未完のオペラ。第5幕のみ未完だったため ビゼーの没後 ビュッセルが補筆完成させました。イワン雷帝が花嫁選びのために連れ去られたマリー。マリーの兄イゴールと父テムルークは皇帝の腹心ヨロフの皇帝殺害計画に加担するが、マリーが皇妃に選ばれ 彼女も皇帝を愛するようになっていたために…、というグランドオペラ。−ここでは10曲のハイライト。｢真珠採り」と同年に書き始めた 壮大なグランド・オペラの一端を伺い知ることができます。ひょっとするとビゼーにはヴェルディのようなドラマティックで壮大なオペラを書きたいという気持ちがあったのではないでしょうか。
☆[1]軽く明るく鋭くて、金管には独特の発声法のある、いにしえのフランスのオケの独特の響きがまずは魅力。とはいえ 現代の精緻なアンサンブルに慣れた若い世代には違和感があることでしょう。しかしオールドファンにはこれこそフランスの響きです。−若き日の初々しいゲッダ、これはインターナショナルな感じがしますが、ブランクはイタリアのものとは一味違った軽さのあるフレンチ・バリトン。魅力的です。