ドイツ・オペラ序曲集，クレンペラー：メリー・ワルツ　クレンペラー＝PO （CDM763917）

曲目・演奏者

　＜ロマンティック序曲集＞
●[1] ウェーバー：｢魔弾の射手」序曲
[2]　同 ：｢オイリアンテ」序曲
[3]　同 ：｢オベロン」序曲
[4] クレンペラー：メリー ワルツ
[5] シューマン：｢マンフレッド」Op.115 序曲
[6]　同 ：｢ゲノフェーファ」Op.81 序曲
[7,8] フンパーディンク：｢ヘンゼルとグレーテル」前奏曲，夢のパントマイム

■オットー・クレンペラー指揮　[1-4,7,8]フィルハーモニアo　[5,6]ニュー フィルハーモニアo

ディスク・データ

CD// 海外盤 {ADD} EMI＊CDM 7 63917 2
　発売：91年／録音：[1-3,7,8]1960, [4]61, [5]66, [6]68年／収録時間：75分
△ディスク＝Made in Holland　△プラケース＝ハード・タイプ

コンディション

◇ディスク：A-〜B+/ スリキズ少しあり(小さめ・強め含む＊動作確認済)
◇ブックレット：B+/ ツメ咬み痕あり(下辺右) 軽シワ少しあり ホッチキスにサビあり
◇プラケース：B+　◇バック・インレイ白地部分に軽い変色あり　△プラケース＝ハード・タイプ

録音データ・その他

☆[1,3]1960. 5，[2,7,9]1960. 9，[4]1961. 10 以上キングズウェイ ホール，[5]1966. 2，[6]1968. 10 以上アビー ロード スタジオ (以上ロンドン) における録音。(P) [1-4,7,8]ウォルター・レッグ，[4]ウォルター・イェリネク，[5]ピーター・アンドリー，[6]スヴィ・ラジ・グラップ、(E) [1-4,7,8]ダグラス・ラーター，[5]ロバート・グーチ，[6]ネヴィル・ボイリング。
−LPのオリジナルは[1-3,7,8]と、グルックの「オーリードのイフィジェニー」序曲という形であったようです。序曲ではありませんが、[4]メリー ワルツももとはオペラの曲。｢目的地, 終着駅, ゴール」などと訳される “Das Ziel” というオペラからの編曲です。
−演奏はこうした小品でも雄大。骨太で重厚ですが、弱音の部分では繊細さも聞かせ、“振り幅” が大きい。なによりもスゴイのは強靭でヒリヒリするような音の圧力 (ヴァイオリン部、あるいは木管で顕著)。美麗さや陰影などには目もくれず、1音もあいまいにさせまいとばかりに強い筆圧で旋律を描く。音楽の裸の姿、影のない輝かしさを見せられるような感覚は、ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」の「大いなる正午」を思い出させます。−[5]などは造形を多少崩しても表現したいことがあるという感じ。展開部、半音階的、不協和音風に響く部分をクローズアップしたり、金管を武骨に強調したり。