ガーシュウィン 映画音楽集　モーセリ＝ハリウッド・ボウルo 他 （PHCP175）

曲目・演奏者

●ガーシュウィン：
[1] 序曲「ガーシュウィン イン ハリウッド」(編曲者記載なし)
[2] ニュー ヨーク ラプソディ (セカンド ラプソディ) (｢デリシャス｣ より)
[3]「踊らん哉 (シャル ウィ ダンス)」より ウォーキング ザ ドッグ
[4]「 同 」より 歌4曲〔1. アイヴ ゴット ビギナーズ ラック＊+， 2. スラップ ザット バス (ベースを弾け)+，3. ゼイ オール ラフド (皆が笑うけど)*，5. レッツ コール ザ ホール シング オフ (もうやめにしよう)*+〕
[5]「 同 」よリ「ウォッチ ユア ステップ」
[6]「踊る騎士」より 歌2曲〔1. 霧深き日+，2. ナイス ワーク イフ ユー キャン ゲット イット (うまくやれたら)+〕
[7]「 同 」より「アン アメリカン イン ロンドン」(モーセリ, トミー・クラスカー編)
[8]「ゴールドウィン フォリーズ」より 歌2曲〔1. ラヴ ウォークト イン (歩み入る恋)*，2. ラヴ イズ ヒア トゥ ステイ (わが恋はここに)*〕
[9]「ショッキング ミス ピルグリム」より「フォー ユー, フォー ミー, フォーエヴァー モア」*+

■ジョン・モーセリ指揮 ハリウッド・ボウルo　[2]ウェイン・マーシャル　[4,8,9]パティ・オースチン(vo *)，[4,6,9]グレゴリー・ハインズ(vo +)

ディスク・データ

CD// 国内盤 {DDD} Ph−フィリップス＊PHCP-175
　発売：91年／定価：2800円／録音：1991年／収録時間：75分
△歌詞対訳掲載　△ライナーノート：モーセリ, 青木啓　△プラケース＝ハード・タイプ

コンディション

◇ディスク：B/ スリキズ部分的にあり(強め含む＊動作確認済)
◇ブックレット：B-/ シワ部分的にあり(強め・大きめ含む) / 白地部分に変色あり(軽め)
◇プラケース：B 　◇バック・インレイ白地部分に変色あり(軽め)　◇オビなし

録音データ・その他

☆1991. 7 ハリウッドにおける録音。−ガーシュウィンの映画音楽集。日本のクラシック・ファンにはなじみ深いとは言えない曲が多いでしょうが、歌は多くがスタンダード・ナンバーとなっているもので、特にアメリカでは広く知られている曲です。
−[1]はここで取り上げられた8曲を管弦楽によるメドレーに編曲したもの。編曲者の記載なし。−[2]はFOX映画「デリシャス」(1931年) のために書いたピアノと管弦楽のための作品。ガーシュウィンはこれをもとに「セカンド ラプソディ」に改作しました。1985年 その原典版をティルソン・トーマスが録音して以来、結構 知られる曲となりましたね。
−[3-5]はRKO映画「シャル ウィ ダンス (踊らん哉)」(1937年) のために書いた曲。主演はフレッド・アステア&ジンジャー・ロジャース。[3]は客船の犬を散歩させるスペースの場面のための小曲、[5]はアステア (とロジャース) のダンスをたっぷり見せるフィナーレの音楽。
−[6]はRKO映画「踊る騎士(ナイト)」(1937年) のために書いた名曲2曲。アステア&ロジャース全盛時代、アステアがロジャース抜きで主演した映画ですが、興行的には奮いませんでした。この映画のオーケストレイション担当者はガーシュウィンの曲に基づいて作曲をおこなっており、それが (当アルバム録音当時の) 近年発見され、モーセリらがまとめものが[7]。｢アン アメリカン イン ロンドン」というタイトルは、この映画がロンドンを舞台し、アステアがアメリカのダンサーという設定 (実際もそうですが) であることからモーセリらが付けたものでしょう。
−[8]は1938年公開 (日本未公開)。アンドリュ−・メンジュー主演。｢ラヴ イズ ヒア トゥ ステイ」は20小節を書いたところでガーシュウィンが急死。彼の友人で この映画のバレエ音楽を担当していたヴァーノン・デュークが完成させたとのことです。−[9]は20世紀FOXの1947年作品で、これも日本未公開。ガーシュウィン死後の映画ですが、ガーシュウィンの未発表曲に 作詞家である兄アイラが詩をつけたとのことです。
−ウィリアムズ&ボストン・ポップスの向こうを張った (?) モーセリ&ハリウッド・ボウルのPHILIPS第2作でした。のちに「モーセリ」と表記されるようになりましたが、この頃はまだ「マウチェリー」でした。−嬉しいのはブックレットが映画のシーンや練習風景、その他の写真たっぷりで、解説もしっかりしていること。わが愛するアステアの写真も多数。男前ではないのになんとかっこいいのでしょう…。−「向こうを張った」と書きましたが、ウィリアムズ&ボストン・ポップスもPHILIPSでしたね。レーベルとしては対抗心を燃やしていたわけではないですね。