Rコルサコフ：シェエラザード 他　ビーチャム＝RPO （CDC747717）

曲目・演奏者

●[1] リムスキー-コルサコフ：｢シェエラザード」Op.35
[2] ボロディン：｢イーゴリ公」より ポロヴェツ人の踊り

■トーマス・ビーチャム指揮 ロイヤルpo　[1]スティーヴン・スターリク(vn)　[2]ビーチャム コーラル ソサエティ(cho)

ディスク・データ

CD// 海外盤 {ADD} EMI＊CDC 7 47717 2
　発売：87年／録音：[1]1957, [2]56年／収録時間：58分
△[2]歌詞掲載なし　△ディスク＝Made in the UK / SWINDON の刻印あり
△プラケース＝ハード・タイプ

コンディション

◇ディスク：B+/ スリキズ部分的にあり
◇ブックレット：A-/ ツメ咬み痕わずかにあり / 白地部分に変色あり(軽め)
◇プラケース：B+　◇バック・インレイ白地部分に変色あり(軽め)

録音データ・その他

☆[1]1957. 3 キングズウェイ ホール,，[2]1956. 11 アビー ロード第1スタジオ (ともにロンドン) における録音。(P) [1]ヴィクター・オロフ，[1,2]ローランス・コリングウッド，(E) [1]クリストファー・パーカー，[2]ロバート・ベケット。
−ステレオとは言え古い録音ですので、こうした大編成の曲では物足りなさを感じますし、また当時のオケの合奏力も現代のオケのようにいきませんが、ビーチャムの洒落たセンスが光る愛すべき演奏です。厚くて甘さとコクある音、やや大袈裟な情景描写、聞き手を楽しませるさまざまな仕掛けなど、話のうまい爺さんの (まさにビーチャム！) 人気紙芝居を見るような風情。その絵は緻密ではないながら味があり、リアリティはなくとも熟練の語り口で楽しませてくれる感じです。−vnソロはのちにコンセルトヘボウやシカゴ響のコンサートマスタ−をつとめるスターリク。細身の音、細かなヴィヴラートは、しなを作り か弱さと妖しさをアピールする、いかにも絵に描いたような美女 シェエラザード像です。−さらに第2楽章初めのファゴットやオーボエ・ソロの即興的なフレージングや情感は大いなる聞きもの。その後の各楽器のソロ的な活躍も楽しい。その昔 ビーチャムにほれ込み、海外LPまで漁っていた頃、｢シェエラザード」を聞いて (これは国内CDで購入したのですが) 感激したことを思い出します。−[2]も人気紙芝居屋ビーチャムの得意とするところ。派手な音響効果で楽しませてくれます。
−ちなみに前回入荷したものは同じUKプレスでも NIMBUSによるもので、レーベル面の印刷は黒でした。当盤は外縁とロゴに赤色が使われている通常タイプです。