リスト：ピアノ・ソナタ，葬送曲 他　ブレンデル(p) /91年 （外PHILIPS）

曲目・演奏者

●リスト：
[1] 葬送曲 (｢詩的で宗教的な調べ｣ より)
[2] ピアノ・ソナタ
[3]「灰色の雲｣， [4] クラヴィーアシュテュック 嬰ヘ長調
[5]「夢の中に」(夜想曲)， [6]「リヒャルト・ワーグナー - ヴェネツィア」

■アルフレート・ブレンデル(p)

ディスク・データ

CD// 海外盤 {DDD} PHILIPS＊434 078-2
　発売：92年／録音：1991年／収録時間：49分
△ディスク中心部の刻印＝MADE IN GERMANY　△プラケース＝ハード・タイプ

コンディション

◇ディスク：B+〜B/ スリキズ部分的にあり(横方向＊動作確認済) 内縁に円周状のスリキズあり(強め)
◇ブックレット：A-/ 小さなツメ咬み痕あり 白地部分に変色あり(軽め)
◇プラケース：B　◇バック・インレイ白地部分に変色あり(軽め)

録音データ・その他

☆1991. 10 ノイマルクト・オーベルプファルツにおける録音。(P, E) フォルカー・シュトラウス、(E) セース・ハイイコープ。
−メインの[2]は、ブレンデルにとって1963年 VOX、1981年 PHILIPSに続く3回目の録音。今回は後期の作品を中心に集めています。−[1]と[2]ではとにかくピアノの音の整然とした美しさ、粒立ちのよさ、テクスチュアの明快さに唖然とさせられます。ダイナミズムに不足はなく、弱音による抒情とともに力強いフォルテのクライマックスがありますが、ロマン的なディフォルメは廃されており、古典的という言葉を使いたくなるほど、造形の美しさが際立っています。ニーチェの言葉を借りると、ディオニソス的な要素を廃したアポロ的な演奏ということができるでしょう。−晩年の小品4曲もそのお手本のような演奏を聞くことができます。これらはリスト若い頃の “ブラヴーラ” とは正反対の諦観, 寂寞, 童心, 単純とともに、無調への接近のような要素が含まれており、不気味です。