モーツァルト：ピアノ小品集　バレンボイム(p) （CDC747384）

曲目・演奏者

●モーツァルト：
[1] 幻想曲ニ短調 K.397， [2] ロンド ニ長調 K.485
[3] ロンド イ短調 K.511， [4] メヌエット ニ長調 K.355
[5] アダージョ ロ短調 K.540， [6] 小さなジーグ ト長調 K.574
[7] メヌエットとトリオ ト長調 K.1， [8] メヌエット ヘ長調 K.2
[9] アレグロ 変ロ長調 K.3， [10] メヌエット ヘ長調 K.4
[11] メヌエット ヘ長調 K.5， [12] アレグロ ハ長調 K.9a
[13] ピアノ小品 ヘ長調 K.33b， [14] メヌエット ハ長調 K.61g-2

■ダニエル・バレンボイム(p)

ディスク・データ

CD// 海外盤 {DDD} EMI＊CDC 7 47384 2
　発売：86年／録音：1985年／収録時間：58分
△ディスク＝MADE IN SWITZERLAND　△ディスク中心部＝アルミ蒸着タイプ

コンディション

◇ディスク：A-〜B+/ スリキズ部分的にあり(小さめ) / レーベル面中心部に小スリキズ少しあり
◇ブックレット：A-〜B+/ ジャケ面に小シワ少しあり 白地部分に変色あり(軽め) 薄表紙にスレ線少しあり
◇プラケース：B+　◇バック・インレイ背表紙部分のクリーム色地に色あせあり(片方)

録音データ・その他

☆1985. 8 パリ・ラ ミュテュアリテにおける録音。(P) スヴィ・ラジ・グラップ、(E) マイケル・シーディー。
−バレンボイムは1984, 85年、モーツァルト：ピアノ・ソナタ全集を録音しており、これはその後に録音された小品集です。1991年には変奏曲全集を録音しています。−小品集とはいっても、前半[1-6]は壮年期から晩年の作品で、[3,5]は規模も大きく、深みのある充実した内容を示した傑作揃い。それほど有名ではない[4]も「ドン ジョヴァンニ」のカタログの歌の一節に似た主題に興味を引きますが、それだけではなく、半音階的な進行と不協和音、なんとも不安定な、アンニュイな気分に狂気が含まれ、小品ながら見逃せない傑作です。さらに小さな[6]も最初の2小節の間に11音が使われ、何か気がふれたような感じもする不思議な曲。ということで [1-6]はある意味 ソナタ集よりも濃い内容といえるかもしれません。−後半はケッヘル番号1〜5などの少年モーツァルトの作で、ガラリと雰囲気が変わります。−バレンボイムは幾分重めの深い響き、そして美しく豊かな弱音を駆使し、ロマンティックな表情、幻想味で、モーツァルトの深淵に迫っています。特に[1,3,5]など内容の濃い曲で真価を示しています。