ブラームス：ピアノ・ソナタ第3番，主題と変奏　ルプー(p) （F35L50330）

曲目・演奏者

●ブラームス：
[1] ピアノ・ソナタ第3番 Op.5
[2] 主題と変奏 (弦楽六重奏曲第1番の第2楽章 より)

■ラドゥ・ルプー(p)

ディスク・データ

CD// 国内盤 {DDD} Po−ロンドン＊F35L-50330 (417 122-2)
　発売：86年／定価：3500円／録音：1981年／収録時間：52分
△オビは着脱可能のステッカー・タイプ　△ライナーノート：石井宏
△ディスク＝Made in W-Germany by PolyGram (ディスク中心部の刻印なし)，417 122-2 01 *
△プラケース＝ハード・タイプ (天面・低面にギザギザなし)

コンディション

◇ディスク：A-/ 小スリキズ少しあり / 内外縁にスリキズ少しあり
◇ブックレット：A-/ ツメ咬み痕わずかにあり / 白地部分に軽い変色あり
◇プラケース：B+　◇バック・インレイ白地に軽い変色あり
◇ステッカーオビ：A-〜B+/ おもて部分左端にシワ, 細かい波うちあり / 白地部分に軽い変色あり

録音データ・その他

☆[1]1981. 6 ハンブルク・F. エーベルト ハレ，[2]1981. 7 ロンドン・キングズウェイ ホールにおける録音。(P) マイケル・ハース、(E) サイモン・イードン。
−2枚の小品集、ピアノ協奏曲第1番に続くルプーのブラームスでした。−[1]第1楽章の遅いテンポでの堂々たる演奏から惹きつけられます。ドラマティシズムやその場の感興ではなく、練り上げられ、神経が行き届いた音による重厚さ。その後も緻密で分厚く、その中に繊細で美しいテクステュア、瑞々しいリリシズムを感じる演奏が展開されます。やはり第2楽章が白眉。デビュー当時 “千人にひとりのリリシスト” と賞賛された、その深山幽谷の石清水や、無垢な美少女の恋心や憂いを思わせる、透明で麗しい抒情の表現はいかばかりでしょう。ルプーはなにもモーツァルトとシューベルトのスペシャリストではないという当たり前のことを改めて感じさせられました。−[2]はブラームスが自作の弦楽六重奏曲第1番の第2楽章をピアノ独奏用に編曲したもの。シューマンの元妻クララ41歳の誕生日の記念として贈りました。ロマンティックな主題、情熱的な展開はブラームスのクララへの愛の表現であったでしょうか。終盤の静かな部分の美しさはさすがルプー。ブラームスの切ない思い、諦めの気持ちに迫ります。−国内初CD化盤。