モーツァルト:ピアノ・ソナタ K.284,533+494 アラウ(p) (PHILIPS)
曲目・演奏者
●モーツァルト:
[1] ピアノ・ソナタ ニ長調 K.284 (205b) (第6番)
[2] 同 ヘ長調 K.533+494 (第18番 / 新全集: 第15番)
■クラウディオ・アラウ(p)
ディスク・データ
CD// 海外盤 {DDD} PHILIPS*422 147-2
発売:89年/録音:1987年/収録時間:67分
△ディスク中心部の刻印=MADE IN W. GERMANY BY PDO,422 147-2 01 #
△プラケース=ハード・タイプ
コンディション
◇ディスク:B+/ スリキズ部分的にあり・内縁にもあり // レーベル面部分的にスリキズあり(小さな強め含む)
◇ブックレット:A-〜B+/ 小さなツメ咬み痕あり(ジャケ面強め) / シワ少しあり(小さな強め) / 白地部分に変色あり(軽め)
◇プラケース:B+〜B ◇バック・インレイ右下付近に強い直線状のシワ1本あり / 白地部分に変色あり(軽め)
録音データ・その他
☆1987. 10 スイス・ラ ショー- ドゥ- フォンにおける録音。(P, E) マルタ・デ フランシスコ、(E) ヴィレム・ファン レーウェン。
−アラウが PHILIPSに残したモーツァルト:ピアノ・ソナタ全曲+小品集のディジタル第6作目でした。この後 K.280, 311, ロンド K.485,K.279, 281 を録音し、全曲が完成。ただし K.457 (第14番) (と小品3曲) は1970年に録音しており、ディジタル再録音はおこないませんでした。
−[2]は私が最も好きなモーツァルトのピアノ・ソナタ。というのも第2楽章、優しい音楽の隙間に深い闇が表現されており、モーツァルト晩年のスゴさを聞くことができるから。加えて第3楽章は白痴的なロンド (あるいはそういう演奏が可能な音楽) で、第2楽章と合わせて、発狂後の無垢な別世界というストーリーを想像させるから。私としては、第2楽章の闇の恐怖を強調して演奏し、終楽章 (の主題) は淡々とした無機的に演奏するのが最も理想的と考えているのですが、アラウは違う行き方。第2楽章、短調に転じて闇の世界へ落ちるような部分や、不協和音を思わせる不安定な響きや奇妙な響きを大袈裟に表現しません。あくまで柔らかく、まどろみのような、独特の情感を持った抒情を丁寧に紡いでいます。終楽章も遅めのテンポを基調とし、この曲の純真無垢を思わせる麗しい抒情を、優しいまなざしを持って、しかし寂しさを湛えながら紡いでいきます。細かくテンポを動かしており、時には大きく動かすにも関わらず、わざとらしさを感じないアラウの芸。そして大変印象的な低音による最後の最後。テンポを落とし、引き擦るような、消え入るような。老いの寂しさを感じさせる素晴らしい演奏です。
- [カートに入れる] のボタンがないものは売れてしまった商品です
- This is sold only in Japan.
- 商品データの見方はこちら
- ディスク各部の名称等について
- 商品等のお問い合わせはメールにてお願いしまします。電話はご容赦ください