ベッリーニ:海賊 (ピラータ) レッシーニョ=米オペラ協会o; カラス(S) 他 /L (TOCE8335・2CD)
曲目・演奏者
●ベッリーニ:
[1]「海賊 (イル ピラータ)」全曲
[2]「 同 」第2幕より狂乱の場
■[1]マリア・カラス(S:イモージェネ) ピエール・ミランダ・フェッラーロ(T:グァルティエーロ) コンスタンティーノ・エーゴ(Br:エルネスト) レジーナ・サルファーティ(S:アデーレ) グラーデ・ピーターソン(T:イトゥルボ) チェスター・ワトソン(Bs:ゴッフレード)
[1,2]ニコラ・レッシーニョ指揮 [1]アメリカ・オペラ協会o 同cho [2]アムステルダム・コンセルトヘボウo
ディスク・データ
CD// 国内盤 {MONO/ ADD} To−EMI*TOCE-8335〜36 (2枚組)
発売:93年/定価:4400円/録音:1959年LIVE/収録時間:66+68分
△歌詞対訳掲載 △ライナーノート:高崎保男, 河合秀朋
コンディション
◇ディスク:2枚)A-/ 点キズわずかにあり / 外縁に小スリキズ少しあり
◇ブックレット:A-〜B+/ シワ部分的にあり(少なめ / 強め含む) / 白地部分に軽い変色あり
◇プラケース:A-〜B+// 白色トレイの土手部分に変色あり(軽め)
◇バック・インレイ白地部分に軽い変色あり ◇オビなし
録音データ・その他
☆[1]1959. 1. 27 NY・カーネギー ホール,[2]1959. 7. 2 アムステルダムにおけるともにライヴ録音。
−戦いに敗れて海賊の首領となっているグァルティエーロ、かつて彼の恋人だったものの、父を救うため敵方エルネストの妻となっているイモージェネの悲劇の物語。−さすがのベッリーニ、美しく、印象的なメロディに溢れていますが、このオペラではむしろ 劇的効果の鮮やかさが特徴ではないでしょうか、序曲に転用された第1幕のストレッタなどなかなか痛快ですし、決闘場面である第2幕第1場終わりの部分も面白い作りを持ったスリリングな音楽です。−そして オペラ最後のアリア・フィナーレ (狂乱のアリア)。愛する人の死刑に狂乱するも、その音楽は明るく華やかな調子で終わるのが最大の特徴で、意外で またなんとも不気味です。さらにはこの開始 (オケによるシェーナ) のハープ伴奏によるコールアングレ・ソロはドニゼッティの「人知れぬ涙」を思い出さずにいられません。他にヴェルディの「オテロ」の先駆と思われるような場面が複数あったり、興味は尽きない作品です。
−カラスがイモージェネを初めて歌ったのは 1958年5月 スカラ座。コレッリ、バスティアニーニという素晴らしいキャストで5回歌ったとのことですが、残念ながら録音が残っていません。しかしその翌年のこのNYライヴが残されたのは幸いでした。客席での隠し録りかもしれませんが (咳が多い)、それにしては音は鮮明で力強く、カラスの魂のこもった歌唱に酔うことができます。このイモージェネがこのような彫りの深い歌で歌われたことはカラス前にはなかったことでしょう (カラス後もないのでは?)。いかにこのライヴ録音が貴重かということを感じずにはいられません。そしてレッシーニョのテンションの高い指揮。ここ一番のトゥッティは派手に音割れするほど激しい。しかし一方でカラスの歌を丁寧に支えていることも聞き逃せません。[1]の半年後の演奏である[2]はコンサートより。合唱はありません。音は[1]よりもいいです。
−なお[1]は1986年 CBSソニーから国内発売されたことがありました。当盤発売の後 同じく To−EMIから国内再発されましたが、その後の再発はないようです (2025年8月現在)。
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