▽ヴェルディ：運命の力　セラフィン＝スカラ； カラス(S) 他 （EMI・3CD）

曲目・演奏者

●ヴェルディ：
「運命の力」全曲

■リチャード・タッカー(T：アルヴァーロ)　マリア・カラス(S：レオノーラ)　カルロ・タリアブエ(Br：カルロ)　ニコラ・ロッシ- レメーニ(Bs：グァルディアーノ)　レナート・カペッキ(Br：メリトーネ)　エレナ・ニコライ(MS：プレツィオシッラ)　プリニオ・クラバッシ(Bs：カラトラーヴァ) 他
　トゥリオ・セラフィン指揮 ミラノ・スカラ座o　同cho

ディスク・データ

CD// 海外盤 {MONO/ ADD} EMI＊5 56323 2 (3枚組)
　発売：97年／録音：1954年／収録時間：76+57+31分
△紙箱付き(▽厚さ3.3センチ)　△大判ブックレット付き(210ページ)　△伊語詞・独仏英訳掲載
△ディスク＝MADE IN HOLLAND / UDEN刻印あり

コンディション

◇ディスク：1,3)A-〜B+/ スリキズ少しあり，2)A
◇ブックレット：A-/ 小シワわずかにあり / 内部白地部分に変色あり(軽め)
◇プラケース：B+
◇紙箱：B+/ 線キズ部分的にあり(強め含む) / 角に傷み, 小ハゲ少しあり

録音データ・その他

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☆1954. 8 ミラノ・スカラ座における録音。(P) ウォルター・レッグ、(E) ロバート・ベケット。
−モノーラルでダイナミックレンジには物足りなさがありながら音質は鮮明。カラス以外の歌手陣は決して魅力的とはいえず、強烈な個性を放つカラスのみが浮かび上がり、まるでヒロイン・オペラのよう。カラスの劇的表現力とともに モノ時代の瑞々しい歌声を楽しむことができます。またカペッキの喜劇的表現も聞きもの。−一方イタリア・オペラを知り尽くした名匠セラフィンの指揮も素晴らしい。モノ録音ということで迫力の部分は割を食ってはいるとはいえ、歌手が歌いにくくなるような強引なドライヴを用いず、またオケを必要以上に目立たせることなく、歌を盛り立てることを第一としながら歌をまとめる手腕はさすが。丁寧で充分に練られた コクある表現で、抒情的なシーンの美しさが見事。渋い味わいながら、これぞイタリア・オペラの正統的な表現という練達の指揮です。
−余談ながら、もしセラフィンがその後の時代のスター指揮者のイタリア・オペラの指揮を聞いたなら眉をひそめることが多かったのかもしれません。バルトレッティ、ガヴァッツェーニ、パターネというところがセラフィンの後継者であったのでしょうか。あるいはアッバードもセラフィンのお眼鏡にかなったのかもしれません。