{SACD-HYBR} ドン・ギリス:交響曲X,同第3番 他 ホブソン=ヴァルソヴィア (TROY933)
曲目・演奏者
●ドン・ギリス:
[1] 交響曲 X「ビッグD」
[2]「タルサ」(石油の交響的ポートレイト)
[3] 交響曲第3番「自由人のための交響曲」
■イアン・ホブソン指揮 シンフォニア ヴァルソヴィア
ディスク・データ
SACD-HYBRID// 海外盤 {DDD} ALBANY*TROY933
発売:06年/録音:2006年/収録時間:61分
△SACDハイブリッド (CD / SACD STEREO / SACD SURROUND)
△薄型ディジパック仕様 / ブックレット接着タイプ △バック・インレイに MADE IN THE USA と記載
コンディション
◇ディスク:B〜B-/ 線キズ1本あり, 小キズ少しあり*全曲の動作確認済) / 外縁部分的に線キズあり(小さめ)
◇ブックレット:A-/ 小キズ少しあり
◇紙ケース:B/ ジャケ面左端付近に線キズあり(小口側に強めあり) / 裏面右側端付近にヘコミあり(裏面のプラトレイの形状の影響)
録音データ・その他
☆2006. 2 ポーランド放送第スタジオにおける録音。(E) レフ・ドゥジック, ガブリエラ・ブリハルツ。
−以下 2018年に初めて入荷・出品した際のコメントをもとに大幅に加筆したものです。−私にとって2018年一番の音楽的発見は、交響曲第5と1/2番をはじめとするドン・ギリス (1912- 78 / 米) の音楽との出会いでした。ルロイ・アンダーソン、グローフェなどを思い出させる、ポップス調を取り入れた平明で明るい作風が魅力で、しかもそんな作風で10曲ほどの交響曲を書いているというこの大胆さ。しかし緩徐楽章では民謡風の美しいメロディの曲であったり、アメリカの歴史を描いたシリアスな交響詩もあり、彼の作品に流れているのはアメリカの歴史と伝統を重んじる精神だと思われます。カラッと明るい気質の表出、ポップスを取り入れたバカ騒ぎもまたアメリカらしさでありましょう。どうしても軽く見られるでしょうが、アメリカ国民学派と呼んでもよい、ユニークな作曲家であったと思われます。
−[1]は1968年作曲。「X」は第10番という意味ではなく「不明」を表す彼一流のユーモアとのこと。副題「The Big D」はテキサス州ダラスの頭文字とニ調のふたつの意味とのことです。第1楽章: オール-アメリカン シティ − 第2楽章: 英雄たちへのレクィエム − 第3楽章: コンヴェンショニアー (大会参加者) − 第4楽章: コットン ボウル。ギリスらしい賑やかなユーモアあふれる音楽ですが、ここでも緩徐楽章 (第2楽章) は民謡風のメロディによる美しい音楽です。第3楽章はギクシャクしたワルツ、終楽章「コットン ボウル」は毎年1月にテキサス州アーリントンでおこなわれる大学のフットボールとのことで、想像通りの賑やかなフィナーレです。なお第5と1/2番などのようにドラムスは入りません。
−1950年作曲の [2]「タルサ」はオクラホマ州にある石油都市。タルサの銀行からの委嘱作品です。オイル・フィーバーに沸く様子を描いていますが、続けて奏される4つの部分からなり、1. 白人が入植する前の手つかずの広大な自然。2. 白人の入植によって切り拓かれていく様子。3. 勢いよく噴き出す石油のエネルギーを表現。4. 街の賑やかさと祝祭のパレード。ギリス一流のアメリカンなバカ騒ぎです。
−初録音である [3]は第二次世界大戦の開戦前後の緊迫した時代に書かれた曲。「アメリカの理想を音楽で暗示したい」として書かれたもので、3つの楽章とも遅い音楽を基本としており、しかもいずれも10分を超え、内容的にシリアスです。しかしギリスの意気込みとは裏腹に、初演では充分な評価が得られず、また若書きということもあってギリス自身も不満があったようで、初演後 演奏の機会を失ったとのこと。初録音にあたって指揮者のホブソンは総譜を入手できず、パート譜から総譜を作る必要があったとのことです。−思索的な抒情性を重視した音楽ですが充分に親しみやすく、ギリスの別の一面を聞くことができる優れた作品と感じます。ただ終楽章のコーダはもっと感動的に盛り上げれば、評価も変わったのでは とも感じます。
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