アリアーガ:弦楽四重奏曲集 (3曲) グァルネリQ (PHILIPS)
曲目・演奏者
●アリアーガ:
[1] 弦楽四重奏曲第1番ニ短調
[2] 同 第2番イ長調
[3] 同 第3番 変ホ長調
■グァルネリQ〔ジョン・ダリー,アーノルド・スタインハート,マイケル・トゥリー,デイヴィッド・ソイヤー〕
ディスク・データ
CD// 海外盤 {DDD} PHILIPS*446 092-2
発売:96年/録音:1995年/収録時間:75分
△ディスク中心部の刻印=MADE IN GERMANY BY PMDC
コンディション
◇ディスク:A-/ 小キズわずかにあり
◇ブックレット:A-〜B+/ シワ少しあり(強め含む) / 白地部分に変色あり(軽め)
◇プラケース:A-〜B+ ◇バック・インレイ白地部分に軽い変色あり
録音データ・その他
☆1995. 2 アメリカ・プリンストン大学・アレクサンダー ホール・リチャードソン オーディトリアムにおける録音。
−ホアン・クリソストモ・アリアーガはスペインの作曲家 (1806-26)。バスク人。ビスカヤ県ビルバオに生まれ、神童として知られました。パリ音楽院に留学して優秀な成績であったため 教授の助手として働きましたが、20歳の誕生日を前にパリで亡くなりました。死因は不明とのこと。「スペインのモーツァルト」という異名は有名ですが、作風は似ているとは言えず いいキャッチフレーズとは言えないでしょう。神童として活躍したこと、短命であったこと、誕生日がモーツァルトの50年後の同日 (1月27日) であることが一致するくらいではないでしょうか。しかし決定的に異なっている点はあまりに短命であったため作品が少ないこと。わずかな管弦楽作品も今日演奏される機会がありますが、パリで1824年に出版された3つの弦楽四重奏曲はアリアーガの代表作。3曲とも4楽章からなり、いずれも急-緩-メヌエット-急の4楽章からなります。初期ロマン派的な作風で、特に全楽章とも短調である第1番は哀愁のロマンティシズム、悲劇的なドラマティシズムを持ち、個性的 かつ大変魅力的。第3楽章はアレグロのメヌエットで これも悲劇的な曲想を持っているのも面白く、中間部はファンダンゴかなにか舞曲的で ボッケリーニを思わせます。第4楽章も序奏: アダージョからその展開に惹きつけられます。−しかししかし、それ以上にスゴイのが[3]。短調と長調の狭間を行きかう 泣いて笑っての複雑な感情を思わせる曲想はまさしく天才のなせる業。ひょっとすると この「泣き笑い」こそ「モーツァルト」のニックネームの所以なのでしょうか。とはいえ方法は異なっており、むしろシューベルトを思わせます。特に第2楽章、パストラーレ: アンダンティーノ。「田園風」に似つかわしくない死の恐怖のような展開はまさにシューベルト晩年の作品のようです。アリアーガはシューベルトほどでも生きていたら大作曲家になっていたのではないかと思わずにはいられません。
ーグァルネリQの演奏も見事。メリハリが効いていて聞かせ上手であるとともに、円熟、含蓄が感じられる演奏です。また1st-vnが流麗にたおやかに歌うのが特徴的。第2vnであるはずのダリーが当アルバムではスタインハ−トの前に名がありますが、当アルバムではダリーがファーストをとっているのでしょうか。
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