モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ フルトヴェングラー=WP; シエピ(Bs) 他 /54年L (CHS7638602・3CD)
曲目・演奏者
●モーツァルト:
「ドン ジョヴァンニ」K.527 全曲
■チェーザレ・シエピ(Br:ジョヴァンニ) オットー・エーデルマン(Br:レポレッロ) エリーザベト・グリュンマー(A:アンナ) エリーザベト・シュヴァルツコップ(S:エルヴィーラ) アントン・デルモータ(T:オッターヴィオ) エルナ・ベルガー(S:ツェルリーナ) ヴァルター・ベリー(Bs:マゼット) デジュー・エルンスター(Bs:騎士長)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 ウィーンpo ウィーン国立歌劇場cho
ディスク・データ
CD// 海外盤 {MONO/ ADD} EMI*CHS 7 63860 2 (3枚組)
発売:91年/録音:1954年LIVE/収録時間:69+72+40分
△レファランス・シリーズ △伊語詞掲載 △ディスク=Made in Germany / SONOPRESS刻印あり
コンディション
◇ディスク:1)B+/ 点キズ少しあり,2)B+/ スリキズ部分的にあり(少なめ / 強め含む*動作確認済) // レーベル面に細かいスリキズ少しあり,3)A-/ 外縁にスリキズ少しあり(強め)
◇ブックレット:A-〜B+/ 表紙に小キズ少しあり / 裏表紙に白地部分に変色あり(軽め), 薄汚れあり / 白地部分に軽い変色あり
◇プラケース:B+
録音データ・その他
☆1954. 8. 6 ザルツブルク音楽祭におけるライヴ録音。ORFによる録音。
−フルトヴェングラーの当オペラは この録音と同時期のビデオ映像があり、さらに1950年、53年、そしてこの54年の3種のライヴ録音が残されています。いずれもウィーン国立歌劇場管とのザルツブルク音楽祭。1953, 54年のものは歌手は一部異なるのみですが (ただしこの2種はデータの混乱が見られます)、1950年のものはタイトルロールはゴッビで、その他の歌手もかなり異なっています。
−この録音は、喜劇的側面が切り捨てられていることの引き換えにデーモニッシュなスゴさがあることはよく語られるところですが、それ以上にモーツァルトの音楽の素晴らしさ、奥深さを味わえることこそ この録音の真価といえるのではないでしょうか。概して遅めのテンポ、低弦が強調されて重心が低く、音を丁寧に噛み締めるよう。例えば第1幕第5場最後、ドンジョ宅で開かれる舞踏会に誘われ、アンナとオッターヴィオが神に祈る場面。このような小さな場面にもフルトヴェングラーは大きな意味を与えています。
−歌手も素晴らしい。シエピは高貴でダンディで豪快な悪のヒーローを表現することができた 稀代のドン ジョヴァンニ歌手でしょう。エーデルマンもその優れた喜劇的表現とともに、この時代 イタリア語のレチタティーヴォが達者なことに驚かされます。ベリーも喜劇的表現に優れた歌手。生き生きとして表情豊かなマゼットです。−女性陣は、声質はリリック (それもかなり軽い) ながら張りがあり圧が強く、ヒステリック気味にアンナを悲劇を歌うグリュンマーがまず素晴らしい。彼女のベストフォームではないかと感じました。一方 シュヴァルツコップのエルヴィーラは表情が多彩で細やか。ストーカー女であるエルヴィーラは直情的な歌でもはまりますが、シュヴァルツコップは表情の機微を与えているところが聞きものです。可憐なツェルリーナ (ベルガーは “ゼルリーナと” と発音) を聞かせるベルガーはなんと54歳になる前。全盛期が長いリリコ レッジェーロ (コロラトゥーラ) でした。
−デルモータの鼻にかかった甘ったるい歌声はまさしく当時のウィーン風という感じがして、私は好き。ここではベストフォームというわけではないようですが、理想を語り、かっこばかりつけるだけで結局は何もしない貴族という皮肉が込められたようなオッターヴィオ役に合っています。
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