ハイドン:疾風怒濤期の交響曲集 III (6曲) ソロモンス=レストロ・アルモニコ (78DC866・3CD)
↑ 3つめの画像: 箱型オビの状態と プラケース内部の様子
曲目・演奏者
●ハイドン:
[1] 交響曲第42番ニ長調
[2] 同 第51番 変ロ長調 §
[3] 交響曲第45番 嬰ヘ長調 (告別)
[4] 同 第46番ロ長調 §
[5] 同 第47番ト長調
[6] 同 第65番イ長調
■デレク・ソロモンス(指揮, vn) レストロ アルモニコ (古楽器使用)
ディスク・データ
CD// 国内盤 {DDD} CS−CBSソニー*78DC 866〜5 (2枚組)
発売:87年/定価:7800円/録音:1983年/収録時間:61+57+50分
△ライナーノート:中野博嗣, 武石みどり △箱型オビ付き (ミシン目で破れ 2つに分解)
コンディション
◇ディスク:1)A-/ 外縁に小スリキズ少しあり(強め),2)A〜A-/ 外縁に小キズ少しあり,3)A〜A-/ 外縁に小スリキズ少しあり(強め)
◇ブックレット:B〜B-/ シワ少しあり(小さめ / 強め含む) / 白地部分に軽い変色あり / 書き込みあり(2ヶ所に日付け / 解説文数ヶ所にアンダーライン)
◇プラケース:B+ ◇フロント・インレイに小シワ少しあり(軽め)
◇箱型オビ:ミシン目で破れ 2つに分解
録音データ・その他
☆1983. 3, 6 ロンドン・聖バルナバス教会における録音。(P) マーティン・コンプトン、(E) トリグ・トリグヴァソン。
−1766年 ハイドンは当時仕えていたエステルハージ家の楽長に昇進しました。またこの年 当主ニコラウス侯の命による新しい宮殿 “エステルハーザ” の主要部分が完成。新楽長ハイドンはこれまでの器楽曲中心の創作活動に加え、教会音楽や劇作品においても重責を担うこととなりました。このような環境の変化の中で、以降数年間にわたってハイドンの交響曲創作は最初の充実期を迎えました。なかでも短調を用いた劇的効果、強い感情表現は最も印象的で、そうした作品が生まれたこの時期を、ハイドンの「シュトルム ウント ドランク (疾風怒涛) 期」と呼びます。芸術・文化の潮流としての「シュトルム ウント ドランク期」よりも数年早いのが興味深いところです。
−当アルバムは「シュトルム ウント ドランク期」交響曲集の第3集完結編。ピリオド楽器、作曲当時の小編成による当曲集世界初録音でした。使用楽譜はロビンス・ランドン版によっており、1771〜73年作曲と考えられているものを作曲時期順に収録しています。
−ソロモンスが主宰するイギリスのピリオド・アンサンブル レストロ アルモニコのデビュー第3作。「レストロ アルモニコ」は同アンサンブルの母体になっているヴィヴァルディ協会にちなんだ名です。ピッチは A=430。−ブックレット内にオケ・メンバー表掲載。弦楽は vn6, va, vc, cbは各1。ヴァイオリンにはソロモンスのほかに C. マッキントッシュ、E. ウォールフィッシュ、C. ハイロンズ ら。ほかに A. プリース(vc)、P. グッドウィン(ob)、A. ホルステッド(hrn) とのちのイギリス・ピリオド界を牽引するメンバーが名を連ねています。数点のレコーディング風景が掲載されています。
−少なくとも日本ではほとんど話題になりませんでしたが、素晴らしい演奏です。一流奏者が揃っているだけあって技術的には問題ないのですが、一方で不完全なピリオド楽器の素朴さを生かしており (特に管楽器)、軽さとともに温かみがあります。その後 現れたほとんどピリオド臭のないスマートでキリリとした演奏や、デフォルメしてインパクトを増強した演奏ももちろんいいのですが、レストロ アルモニコにはその楽器編成のみならず、作曲当時を思わせるひなびた味わいがあります。鋭いアクセントのフォルテも使っており、両端楽章では “アレグロ” な速さと快活さがありますが、どこか優しい。しかしハルステッドの吹くホルンの活躍はこのシリーズの最大の魅力と言えるかもしれません。そして聞き逃せないのが、繊細で微妙な陰影を表した緩徐楽章。特に[2]の第2楽章など絶品です (ハルステッドの活躍, ユーモア)。これだけの味わい深い演奏でありながら、当初 ハイドン交響曲全曲録音を目指しながら果たせなかったというのは残念なことです。調べてみますと海外の評論家たちの評判も良かったことが伺えますが、1980〜86年 49曲を録音したところでとん挫したようです。
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