グリーグ,セーヴェルー:ペール・ギュント組曲 ラシライネン=ノルウェー放送o (FINLANDIA)
曲目・演奏者
●[1] グリーグ:「ペール・ギュント」組曲第1番 Op.46,第2番 Op.55
[2] セーヴェルー:「ペール・ギュント」組曲第1番 Op.28-1,第2番 Op.28-2
〔第1組曲: 1. 悪魔の五段飛び,2. ドブレ山のトロルの踊り,3. 巨大怪物ベイグを追い払う讃美歌,4. さまざまな人間の集まり,5. ソルヴェイグは歌う,6. アニトラ,第2組曲:7. 前奏曲 (ペール- ルディウム),8. 結婚の踊り,9. 脅迫者,10. 荘厳な讃美歌,11. 双子,12. ここはわが帝国だった!,13. 眠れ わたしの大事なひと〕
■アリ・ラシライネン指揮 ノルウェー放送o [2]-5. アンネ- マルグレーテ・アイコース(S)
ディスク・データ
CD// 海外盤 {DDD} FINLANDIA*0630-17675-2
発売:97年/録音:1996年/収録時間:74分
△[2]-5 の歌詞掲載なし △ディスク=Made in Germany
コンディション
◇ディスク:A-〜B+/ 小キズ部分的にあり*動作確認済
◇ブックレット:A-〜B+/ 小口側端に小さなツメ咬み痕あり(ジャケ面わずかな破れ) / 白地部分に変色あり(軽め)
◇プラケース:B+ ◇バック・インレイに軽い変色あり
録音データ・その他
☆1996. 11 オスロ・NRK放送スタジオにおける録音。(P) ラウラ・ヘイキンヘイモ、(E) モルテン・ヘルマンセン。
−[2]のハラール・セーヴェルーはベルゲン出身のノルウェーの作曲家 (1897- 1992)。ベルゲン・グリーグ音楽院に学び、若き日から才能を開花させました。最初期の作品は後期ロマン派様式でしたが、古典的な音楽形式に依拠するようになり、また不協和を使った表現主義音楽に近づくこともありましたが、次第にセーヴェルーは自然に親しむようになってそこから影響と霊感を受けるようになり、国民楽派的な要素も加わりました。1940年にナチス・ドイツがノルウェーを侵略すると、ナチスへの直接的な抵抗音楽も書きました。第二次大戦後 セーヴェルーはノルウェー楽壇の長老として認められ、多くの作品が支持されるようになりました。9つの交響曲やたくさんのピアノ曲を残していますが、中でも有名なのは 1948年作曲 イプセンの戯曲「ペール・ギュント」への劇付随音楽でしょう。
ーセーヴェルーの「ペール・ギュント」は全19曲からなりますが、当アルバムで演奏されているのは、演奏会用に2つの組曲、全12曲にまとめられたもの。セーヴェルー版「ペール・ギュント」は、ペールの人間らしさとノルウェー色を強調した よりモダンで かつ鮮烈な作品と評価されているとのことですが、確かにグリーグの西ヨーロッパ的に洗練された美しいメロディとは異なり、不協和音や変拍子を使った荒々しい土着的な民族色が極めてユニーク。歌えるようなメロディはほとんどないという感じですが、面白さは抜群です。−第4曲「さまざまな人間の集まり」では、「マルセイエーズ」, 「ヤンキー ドゥードル」, 「ゴッド セイヴ ザ キング」が断片的に引用された行進曲のような曲ですが、フランス人、アメリカ人、イギリス人を表しているのでしょう。風刺を感じる楽しい曲ですが、次のソルヴェイグの歌は無伴奏で歌われ (オーボエとホルンのわずかな前奏と後奏あり)、民謡のように素朴でしみじみと心に染み入る曲です。−それにしても最後の2曲は意表を突きます。「わが帝国だった」は静かな不協和音の音楽が表しているのは精神の崩壊でしょうか。最後も美しい子守唄とはかけ離れた「わが帝国だ」の続きのような音楽。演奏会用組曲としてのサーヴィス精神はなく、劇の最後の音楽であることに気づかせてくれます。
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