▽ワーグナー：マイスタージンガー　カラヤン＝SKD；アダム(Bs) 他 （EMI・4CD）

曲目・演奏者

●ワーグナー：
｢ニュルンベルクのマイスタージンガー｣ 全曲

■テオ・アダム(Bs：ザックス)　ルネ・コロ(T：ヴァルター)　ヘレン・ドナート(S：エーファ)　ペーター・シュライアー(T：ダーフィット)　ジェライント・エヴァンス(Bs：ベックメッサー)　ルート・ヘッセ(MS：マグダレーネ)　カール・リッダーブッシュ(Bs：ポークナー)　クルト・モル(Bs：夜警) 他
　ヘルベルト・フォン カラヤン指揮 シュターツカペレ ドレスデン　ドレスデン国立歌劇場cho　ライプツィヒ放送cho

ディスク・データ

CD// 海外盤 {ADD} EMI＊5 67148 2 (4枚組)
　発売：99年／録音：1970年／収録時間：70+72+71+52分
△GRCシリーズ　△紙箱付き(▽厚さ4.1センチ)　△大判ブックレット付き(374ページ)
△独語詞・仏英独訳掲載　△ディスク＝MADE IN THE EU / UDEN刻印あり (オランダ)

コンディション

◇ディスク：1)A-〜B+/ 小スリキズ少しあり，2)A-/ 小スリキズわずかにあり，3)A，4)A-〜B+/ スリキズ少しあり(横方向＊動作確認済)
◇ブックレット：A-/ 表紙小口側端一部にシワあり / 白地部分に軽い変色あり
◇プラケース：B+
◇紙箱はシュリンクビニールに覆われ プラケース取り出し口のみ封が切られている状態 // おもて面小口側上部に線キズあり

録音データ・その他

※当商品は厚さの関係でゆうパックでの発送となります。

☆1970. 11, 12 ドレスデン・ルカ教会における録音。(P) D. ゲアハルト，R. K. アンダーソン、(E) K. シュトリューベン，C. パーカー。
−カラヤン&ドレスデンという組み合わせによる当オペラの録音は、予定外の成り行きによるものであったようですが、絶妙であったと言えるのではないでしょうか。長時間のオペラを表情豊かに分かりやすく聞かせてくれるカラヤンの手腕、そしていにしえの市井を描くのにまさにピッタリのドレスデンの古雅な響き。またヘルデン的ではない歌手たちの歌はCDという媒体で聞くのに適していると言えるでしょう。芯の強さ、頑固一徹感のあるアダムのザックス、当時33歳、新進であったコロの若々しいヴァルター、リリックを通り越してスーブレット気味、可憐そのもののドナートのエーファ、喜劇的センスを持ち合わせたシュライヤーのダーフィットも素晴らしい。今なおこのオペラの代表的録音と言っていいでしょう。
−当録音、本来はバルビローリの指揮で予定されていたものの、1968年の「プラハの春」事件を受けて、ラファエル・クーベリックの「東側諸国で演奏をしないでほしい」という嘆願書にバルビローリも賛同し、この録音を断ったという話があります。確かに当録音のプロデューサーのひとり ロナルド・キンロック・アンダーソンはバルビローリとコンビを組んでいた人です。その代役としてカラヤンがドレスデンに乗り込んだとのことですが、シュターツカペレ ドレスデンにすっかり魅了され、録音終了後「ドレスデンの街は死んだ記念碑でいっぱいですが、皆さんは生きた記念碑です。ずっとこのままでいてください。ベルリンの仕事がなければここに来ていたでしょう」と語ったとのこと。好きなエピソードです。まさか東側で指揮をしたカラヤンが今さら非難されることはないでしょう。
−カラヤンは1951年 バイロイトでのライヴで当オペラを録音していました (EMI)。